【映画感想】亡国のイージス~国を思うがゆえに・・・~

こんにちは!

更新が久々になりましたが、映画の亡国のイージスを観ました。

少し前に会社に新しい人が入ってきて、その人に教えてもらった福井晴敏さんの作品にハマっております。

ただ、今回の『亡国のイージス』はその人曰く映画は残念との触れ込みだったので、とりあえず見てみようかなという感じでしたが、個人的には最初に原作を読んでいなかったためか、結構楽しめました。

福井晴敏作品に通じている熱血漢の千石先任伍長(真田広之さん)の存在や特殊任務でいそかぜに乗り込んでいた如月(勝地涼さん)との邂逅などのおかげか、親しみやすく観られました。

また、福井晴敏さんの『Twelve Y.O.』にも登場したグソーといった兵器や、辺野古爆発の件が触れられていて作品の繋がりがあった点も、作品の世界に入り込むのに一役買っていたように思います。

 

ここがもう少し!

戦艦やいそかぜ内での戦闘シーンなどは、もしかしたらもう少し迫力あるものが出来るのかな~と思ました。

また、北朝鮮側の工作員では中井貴一さん演じるホ・ヨンファ以外は、その背景が伺われなかったために安藤政信さんやチェ・ミンソさんの存在感があったがゆえに、映画ではいまいち分かりにくい存在になっていた点が少し残念だったなと思います。

特に女性工作員(チェ・ミンソさん)と如月との関係が気になりました。
wikiを読む限りでは似た境遇で~っていうのがありましたが、映画では闘っただけな感じだったので。。。

でも、俳優陣は結構良かったと個人的に思いました。
特に中井貴一さん、原田芳雄さん、寺尾聰さん、佐藤浩市さん、岸部一徳さんなどはカッコ良かったですね~!

 

まとめ

福井晴敏さんの作品を読んでいて思うのが、登場するヘリコプターだったり今回の作品で言えばおそらく戦艦などのディテールが割と細かく描かれていてめっちゃ詳しいんだなぁと関心することがあります。

一部ネタバレになりますが、印象的だったのは外部と連絡が取れなくなった戦艦いそかぜから、千石先任伍長が外灯を使ってモールス信号で連絡を取るなど実際にできるかは分かりませんが、現実味がありつつも「そんな方法が!」と驚かされる演出が面白いです。

また、少し考えさせられたのは、我々が当たり前のように享受している平和な日常というのも、実は国を守る人がいてこそで実際には見えない所で常に攻防が行われていることをもっと知る必要があるんじゃないかと思いました。

こう書くと「戦争肯定なのか!」と話を飛躍されそうで困りますが、なぜ当たり前の日常が過ごせているのかに無自覚でいることは正しいとは思えなくなります。

と、同時に戦争というものを回避するためには、安易に軍事力を持って対外に対して抑止力を発揮すれば良いかというとそれも正しいとは思えません。

作品は違いますが、Netflixの『THE 100』という作品を見ていても常に奪い奪われになってしまうのが人間であることを一つの真実(事実かは分かりません)だとすると、不安定なかで如何に最善を妥協することなく考えていけるか?という事を試されているんじゃないかと思います。

千石先任伍長と如月の会話の中で、如月が千石先任伍長に「戦争を分かっていない」と言い千石先任伍長は「お前は人間が分かっていない」と言い返すシーンが印象的でした。

合理的に考えると、排除するか軍門に下るかという二択を迫られそうですが、相手も自分も人間と考えると道は無数にあるように思います。

ただ、その中で最善の道を無数の中から選ぶことはAIや量子コンピュータでも無理なんだと思います。

でも、それが出来るのが人間じゃないかと思います。
もちろん、一つの選択が後のすべてを良い方向へ導くことは無理で、その後の選択の連続に妥協が無ければ或いは・・・と、そんな事を考えました。

原作の『亡国のイージス』も読みたいと思いました。

それでは!