こんにちは!
早速読み始めた騎士団長殺し顕れるイデア編上を読み終えました。
読み進めるうちにどんどん加速していくような感じがするのですが、気が付いた時には小説の世界の中にすっぽりと自分が入り込み、その世界の中から物語の展開がどうなるのか?とドキドキワクワクしている感じです。
これは村上春樹さんの作品すべてに言えることかもしれません。
作家によって、主人公の目線で見ているような感じであったり、映画を見ているような感じ、誰か(作家?)に物語を読んでもらっているような感じなど様々な視点というか、物語の触れ方があるように思います。
村上春樹さんの場合は、自分が物語の世界にすっぽりと入ってその世界を体感している感じがします。
どれが良いというわけでもないんですけど、その感覚が心地よくて見てしまうのかもしれません。
※ここからネタバレあります。
さて、騎士団長殺し-顕れるイデア編上-ですが、主人公の絵描きが妻から急な離婚の申し込みをされて、絵描きである友人の父が山の中に建てた工房に住まう事になります。
一時期は肖像画を描く絵描きとして収入を得ていましたが、妻からの離婚をきっかけに肖像画を描く仕事から離れます。
工房で自分の描きたい絵を描く(実際はうまく進まない)と同時に、地元で絵の講師をすることになります。
その講師をしている教室の生徒(主婦)と性的な関係を持つことになります。
また、一度は遠ざかった肖像画を描く仕事ですが、主人公を指名して通常よりも高額な報酬を支払うということ、その他条件に惹かれた主人公は免色渉という白髪の中年男性の肖像画を描くことになります。
その工房で見つけた『騎士団長殺し』というタイトルの絵画、遠くから聞こえてきた鈴の音。
免色が来てから物語が加速していきます。
村上春樹さんの作品についての感想はいつもぼんやりしてしまいます。
何かを示唆している感じもするのですが、それを言葉にするのは余りにもちっぽけな感じがしてしまうんです。
私に自身にとってメッセージ性の強い作品もあるのですが、村上春樹さんの作品では抽象的な感覚を大切にする方が良いんじゃないか?といつも思うんですよね。
なので、感想も言語化するのが難しいのですが、ざっくり言えるとすれば
「なんやかんやで面白い!」
です。
早速イデア編下を読みたいと思います。